筆記具

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 ポール・ペルノがムルソーを持っていたとは今まで知りませんでした。ペルノに聞いてみると、彼の自宅から見えるところに畑があるとのことでした。ポール・ペルノとは十数年以上前から取引しているのですが、見るのも、飲むのも始めてです。 8℃前後で抜栓し、30分くらい置く。少し緑がかった薄いレモンイエロー、白い花、百合、ニセアカシア、ジャスミン、スイカズラ、グレープフルーツ、リンゴ、ビターオレンジ、パイナップル、桃、スターフルーツ、生クリーム、バター、ヘーゼルナッツ、蜂蜜、オレガノ、タイム、タラゴン、ローズマリー、フェンネルシード、デイルシード、アニスシード、コリアンダー、煙、煙硝、石英系のミネラル、抜栓してまず少し飲んでみたが、ムルソーらしからぬ凄く綺麗なイメージを持った。温度が低い所為か香りも味も開いてこない。もう30分置き、人数分のグラスに何回も少しずつ注ぎ、上下差・グラス差がないようにして飲んでみた。 非常に薄い色合いを持ち、綺麗な花と熟してはいるが綺麗な酸を感じるフルーツのノートが静かに広がる。”ムルソーにしては綺麗すぎるかな”と思いながらグラスをスワリングするとムルソーらしいバター・ナッツ・スパイシーなミネラルが見事に広がってきた。ワイン会の出席者からも歓声が上がっている。時間が経つと焦がしたバター、ローストしたナッツ、蜂蜜、バタースカッチ等が香りだしてきた。実に素晴らしいムルソーだ。ただ、ペルノ故か2007というヴィンテージ故かは不明だが、ムルソーが綺麗に開いたとき、焦がしたバター、ローストしたナッツ、蜂蜜、バタースカッチ等が濃密に香り立ち、クリームブリュレとでも言いたくなるように感じられるワインもあるが、これは実に上品で、まるでピュリニーを飲んでいるような錯覚すら感じる。濃厚で絡むようなハーブ・スパイスは感じられないが、複雑で奥行きのあるハーブとミネラルが爽やかでクリアな酒質と相俟ってピュアでエレガントなムルソーに仕上げている。ラフォンのようなタイプとは全く違い、どちらかというとコシュ・デュリを上品にしたような雰囲気というべきだろうか。白の名手、ポール・ペルノらしい綺麗でエレガントで素晴らしいムルソーだ。実は同時に飲んだルイ・ラトゥールのムルソーがあまりにも可哀相な印象を受けたのは、僕1人ではなく参加者全員であったことをお伝えしておきます。とんでもなく美味しいワインで本当に驚きました。   2009.1.24